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2024年 08月【2024年08月号No.257】

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 こどもの人口が減少傾向にある中「発達障害」のこどもは増え続けている。通常学級に在籍する小中学生で、学習面又は行動面で著しい困難を示す小中学生の割合は8.8%。男女別では男子12.1%女子5.4%だ(2022年12月13日文部科学省発表)。これは、10年前に発達障害児が通常級の中に6.5%と発表された時以上に波紋を呼んでいる。この調査は、教育の現場にいる学級担任等の回答に基づく特別な教育的支援が必要な児童生徒の数値である。今、小中学生の教育には何が起こっているのだろうか。

■ 困った気持ちや嫌悪感を相手に伝えるときに暴言で表現する子供たちがいます。自分の気持ちを暴言でぶつけると、本来伝えたい気持ちではなく、暴言で傷つけたということだけ残ります。お子さんが不適切な行動や発言を繰り返す時、私たちは彼らの心に働きかけ、感情を理解し、どうすべきであったかを伝え、いつかは分かってくれるだろうと心に訴えかけます。しかし実際は何度注意しても不適切な行動や発言は改善されないことが多いです。親としては正しいことを教えてあげたい、気持ちを落ち着かせてあげたいと言う思いではないでしょうか?不適切な言葉に対して注意を繰り返しすぎると癇癪を起こしたり、暴言がひどくなったり、相手を傷つけたり、ときには自分を傷つけるような行為に発展する場合があります。家庭の中でそんな状況が繰り返されるといくら親だとしても、辛くなり心が折れてしまうことがあるかもしれません。ではそのような時どのように対応すれば良いのでしょうか?

■ 暴言や暴力はそれ自体を否定したくなりますが、発達障害の特性を理解しなければなりません。 本当の気持ちを言葉にして伝えることが苦手な場合があります。気持ちを表現する語彙数の少ないお子さんもいます。 暴言や暴力の改善には時間がかかることは間違いありません。

■ ひどい言葉で、訴えてきた場合は、その言葉そのものを本来の気持ちとして捉えず、「そのくらいの気持ちだったんだね。」と、まずは気持ちを理解してあげたいです。 暴言は、その言葉自体を注意しがちですが、実は、まずは気持ちをわかってあげる方が先なのです。 保護者の方や支援者はもろに突き刺さるような言葉を受けるようになってしまいますが、気持ちの受容が先なのです。(次号つづく)