3回にわたりゲノム編集についてお話ししましたが、今回は基本に立ち返ってみたいと思います。
みなさんは、今日何を食べましたか?その食べ物はどのようなたねから出来ていますか?日本人はごはんを食べますよね。ごはんはお米、お米は稲のたねですよね。では質問です。「お茶碗一杯に何粒のお米のたねが入っているか考えた事ありますか?」昨年、子どもたちとお茶碗一杯分のたね籾を一粒一粒数えました。なんと2000粒あったのです。
私たちは毎食2000粒ものたねを食べて生きているのです。数えたのは籾がついているお米だったので、籾を外して精米して炊くと粒数はもっと増えますが、一度に少なくとも2000粒をいただいているのだと思ったら、ありがたい気持ちになりますね。だって、一粒一粒が生きているいのちの種なのですから。
では、春に一粒のたね籾を大地に蒔くと秋には何粒のお米が実るでしょうか?Seedおじさんのたねを繋ぐ田んぼでは、一粒一粒、手でたね蒔きをして、手で一本ずつ田植えをします。普通の農家さんは田植え機で3~4本植えなので対照的です。
6月に1本の苗を植えますが、植えた苗の根っこが根付くと、そこから苗が分けつを始めます。1本が3本になり3本が6本にと増えていき、秋の収穫時にはだいたい20本位まで分けつします。
では、20本の稲穂のうちの1本に何粒のお米が実るでしょうかSeedおじさん数えてみました。平均して100粒位実ります。中には35本に分けつし150粒以上実る驚きの品種もありました。ということで、春に一粒のたねを蒔くと秋には何粒の実りになるのか?ちょっとした生きた算数です。答えは、2000粒。たった一粒が2000粒にもなるのです!お茶碗一杯は?そう2000粒。一粒でお茶碗一杯分にもなるのです。何という豊かさでしょうか。たねを蒔けば蒔くほど、私たちの食も心も社会も未来もどんどん豊かになって行くのです。たねは私たちに豊富な恵みを与えてくれる地球からのギフトです。地球に感謝ですね。そして、豊かなたねの星で生きていることにも感謝ですね。もうすぐ春です。あなたもたねを蒔いてみませんか?