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「たねから見える私たちの未来」 【2025年7月号No.268】

2025-07


今日、みなさんは何を食べましたか?
私たちの食べ物は、たどっていくとほとんどがたねからできていることに行き着きます。
  
 そのたねの殆どが輸入に頼っていることを知っていても危機感を感じないのが、今の日本のフードシステムの危険な落とし穴とも言えます。
グローバル化したフードシステムの中に生きていると、食の根源であるたねの現実と重要性には気づくことができなくなっているとも言えるでしょう。
 日本人の主食のお米も、たねですよね。お茶碗一杯に何粒のお米=たねが入っているか数えたことありますか?そのうちの2粒だけのたねを春に蒔くと、秋にはお茶碗に大盛りのお米になって返ってくることを知っていますか?
 昨今、そのお米がスーパーから消えたり高騰したり、国民の税金で購入した備蓄米を2000円で購入することになったり…。この地域でも昨年秋には辺り一面の田圃に豊かに稔っていたお米は一体どこへ行ってしまったのでしょうか?
 この巨大化したフードシステムが、私たちの命の根源を支える、食と農とたねの分断化に繋がっていると感じています。これが、令和の米騒動や令和の百姓一揆に繋がっていると思うのです。

 そして、グローバル化したフードシステムは農産物の価格を、日本の大多数を占めるローカルな家族農家を持続不可能な状態にしてしまうのです。
 有事の際には「世界で最初に飢えるのは日本人」の著者、東京大学大学院教授の鈴木宣弘先生は最近では「飢えるより植えろ!」と言い始めておられるほどです。
 何処が悪い、誰が悪いのでは無く、国民一人一人が、命のたねと向き合う必要がある時を迎えたと感じております。私たちの食が、どのようなたねから出来ているのか、を知る事が大切な時代なのです。
グローバルなたねは地域を画一化し、自由を奪い、分断化を生みます。
ローカルなたねは地域の命を支え、地域経済の循環に繋がり、地域社会を多様性豊かにしてゆきます。
 つまり、これからはグローバリゼーションではなくローカリゼーションが、持続可能な未来を創る鍵を握ると信じています。
 先月6月に、ローカリゼーションデイ日本2025のオンラインイベントが開催され、「たねのローカリゼーション」のテーマでSeedおじさんとアメリカ在住のたねの研究家

Kana Koa Weaverさん、OKシードプロジェクトさんと分科会の枠を担当しました。
 昨年、Kanaさんを中心に、世界のたねマップの日本版を作るプロジェクトがあり、なんと約60拠点のローカルでたねを繋いでいる方々が、たねマップに登録してくれました。
 そして今回、その方々と繋がり合う「たねの未来会議」が実現しました。
 これは、日本で初めての試みであり、大きな希望のたねの時間になりました。
 これを機に、たねのローカリゼーションが蜘蛛の巣のように広がり繋がりあってゆくことで、たねから持続可能な未来を願うSeedおじさんです。