庭・ガーデン/倉庫/ガ レージ/駐車場/剪定 その他
家の増改築による間取りの変化や家族構成の変化によって、現在の庭を全部取り壊して作り変えたり、一部を壊して作り変えるような庭のリ フォームを、通称『Re・ガーデン』と言います。これらは通常、現地調査を行い、お客様の要望に沿ってプランニングをしていきますが、今まで住んでいた愛 着のある庭を改造するわけですから、理想のお庭となるよう、要望をはっきり伝える事が、現状の庭をより良い庭に改造するための重要なポイントとなります。
そこで今回は、Re・ガーデンをするにあたり、設計者に伝える要望のポイントを説明します。暖かくなり、植物を扱うにも適した季節ですので、ぜひ参考にして下さい。
■改造の目的
一番重要な事は、目的を明確にする事です。駐車場を一台分増やしたい、アプローチを広げたい、樹木を観賞するスペースが欲しいなど、目的によってプランが決まります。
■現在の気になる所
水はけの悪い土間や、樹木の影響で日当たりが悪いような場所など、不満に思っている点、その土地特有の問題点などは必ず伝えましょう。また、現在満足している部分を示すと、お客様の趣向がわかって
きますので、プランニングもしやすくなります。
■利用方法
主に利用するのは誰であるのか、利用頻度などをリストアップしましょう。例えば階段を設ける必要がある場合、高齢者であれば、スロープの方が良い場合もあります。
■リサイクル材
新規工事に比べ、撤去費などが余計に掛かるため、少しでも費用を抑えるように、既設物を再利用する事がよくあります。材料によっては、経年変化により、新品よりもその場に馴染むものがありますの
で、それらをうまく利用しましょう。
大掃除後のエクステリア小工事
年末の大掃除を終え新年を迎える。きれいに片付いた部屋や庭は、見ていても気持ちの良いものですが、他に何か感じませんか。例えば、綺麗になった玄関先に花や樹木を植える花壇が欲しいとか、片
付いた裏の勝手口に収納が欲しいとか...。普段生活しているとなかなか気がつかないことでも、掃除をしてみると、愛情が湧いてきて、ずっとこの綺麗な状態を保っていたいとか、ちょっと雰囲気を変え
てみたいと思うものです。そこで今回は、比較的工事が簡単なエクステリア商品を三つ紹介したいと思います。この他にも色々な商品がありますが、今回とりあげる商品は非常に便利なものですので、新年を迎えたこの機会に、設置してみてはいかがですか。
■ カーポート
殺風景な駐車場に、カーポートを設置するだけで雰囲気がガラリと変わります。大切な愛車を保護するだけでなく、雨天時は物干し場として利用している方もお ります。サイズは一台用から四台用まであり、並列駐車、直列駐車のどちらでも対応できます。設置することによって、立体的な空間も広がりますので、機能的 にも景観的にも非常に効果があります。
■ 機能門柱
機能門柱とは、ポスト、表札、インターホン、照明等の機能を集約した門柱のこ とです。色々なデザインのものがあるので、庭の雰囲気に合わせて選ぶのが良いでしょう。場所もあまり取らないので、花壇内に設置して、足元を低木や花など で囲うと、より豪華になります。玄関周りを演出するにはうってつけの商品です。
■ ストックヤード
設置場所は、勝手口の周りやあ まり人目の付かない場所がベストです。最近では、室内でも数多くの収納を設けることで、室内をすっきり見せるようにしていますから、それは外部空間でも同 じことです。外で使用する道具やお子様の遊び道具をしまっておくにはもちろんの事、キッチンに納まりきれない食器や調理用具置き場として、また、野菜や生 活廃材の一時的な保管場所として利用できます。
坪庭の演出
坪庭とは、周囲を建物や塀、垣根で囲まれた狭い庭のことです。その空間に、和風であれば、景石や灯篭、つくばいといった添景物と植 栽を組み合わせ、落ち着いた空間を演出します。狭い空間が空いている方は、坪庭を演出してみたらいかがでしょうか。きっと、毎日の生活がよりいっそう快適 になると思います。坪庭は通常、建築物の設計段階で・採光・通風・涼しさを求める空間として設けますが、室内からの景観や、浴室の目隠しとしても計画した りしますので、どのご家庭でも気軽に設けることができます。
そこで今回は『坪庭』についてお話します。これを機に坪庭を演出してみてはいかがでしょう。
○特に、周囲を建物に囲まれている空間の場合は、排水計画をしっかりと行いましょう。
○後方や側面が空いている場合、和風であれば竹垣、洋風であればラチスフェンスなどで囲いましょう。
○外部からの眺めより室内からの眺めが重要になりますので、樹木や添景物の配置に注意しましょう。室内の床面は、地面よりも高いので、建物沿いに配置すると、室内から見えなくなるので注意が必要です。
○日照条件が良くない場所では、高木を植えるのはやめましょう。最近では、全く手間の掛からない人工植物もありますので、それらの使用も良いでしょう。
○場所的に制限がありますので、多くのものを取り入れず、なるべくすっきりするように計画しましょう。
○坪庭の場合、夜間の演出も重要です。照明を設置する際は、樹木や添景物のシルエットや、室内の照明設備の位置を意識して配置するようにしましょう。
デッキ・テラスで演出する空間
ここ数年『ウッドデッキが欲しい』『タイルテラスが欲しい』という要望が増えています。私がプランニングする上でも、リビングから の掃き出し窓部にデッキやテラスを計画することがよくあります。例えば、デッキやテラスを設置し、アウトドアリビングとしての充実を図り『安らぎの空間』 を作ったりします。ガーデニング空間とうまく融合させれば『景観的にも豪華』に演出できます。また『趣味の場所』や『家族だんらんの場所』など、実用的な 空間としても非常に有効です。
そこで今回は『デッキ・テラス』についてお話します。お庭を計画している方には特にお奨めしたいアイテムですので参考にしてください。
■デッキ・テラスの効果
○リビングから延長させれば、室内からの空間が広がります。
○デッキ部で、食事や読書ができる『居室』としての利用が可能です。
○外部空間を豪華に演出できます。
■デッキ・テラスの種類
○ウッドデッキ
樹脂製のものは、感触が木と似ている上にほとんどメンテナンスが不要なため、最近では、樹脂製の人気が高まっています。木製のものは、雨が降ったら雑巾で拭いたり、年1〜2回はニスを塗ったりとメンテナンスが大変です。
○タイル・レンガ
リビングの床にタイルを使用している場合などに、その延長として同じタイルを使用すると統一感がでます。タイルは雨天時に滑りやす
いので、表面がざらついたものを使用すると良いでしょう。形状を曲線にしたい場合は、レンガを使用するとスムーズです。
■デッキ・テラスまわりのプランニング
○落葉樹を植えれば、夏場は木陰を作り、冬場は光をとりこめます。
○レンガ等を敷くことにより、デッキ・テラスの延長利用も可能となります。
○ラチスフェンス等を設置し、デッキ・テラスからの転落を防止しましょう。
ベランダ・バルコニーのエクステリア
【今回は、ベランダ・バルコニーのエクステリアについてお話しますので、施工をお考えの方は、参考にして下さい。】
集 合住宅やマンションにお住まいの方は、外部空間でガーデニングを楽しんだり、くつろぎの空間を演出したりする事がなかなかできません。また、二世帯住宅に お住まいでリビングが二階にある方は、リビングからの眺めに物足りなさを感じているのではないでしょうか。そのような方には、ベランダガーデンをおすすめ します。殺風景だったベランダに花や緑が加わると、落ち着いた外部空間になります。そして、テーブルやベンチを置くことによって、花や緑に囲まれたくつろ ぎのスペースとなるわけです。当然リビングからの眺めも変わり、景観も素敵になります。
■ 注意点
屋上ガーデンのような広いスペースにガーデンを計画する場合は、積載荷重・風荷重・植栽の土壌計画・排水設備など、かなり細かい項目を検討する必要がありますが、今回は、あくまで一般的なベランダに施工するという条件で進めます。
■ 限られたスペースを、より使いやすく美しくするわけですから、利用目的を明確にしましょう。
■ プランターなどは、安全な場所に設置しないと転落事故に繋がります。特に小さいお子様がいる家庭は要注意。また、マンションにお住まいの方は、避難ハッチを塞ぐような配置は止めましょう。
■ 排水口が塞がれてしまっていると、ベランダ内の雨水等が流れなくなってしまいます。そうなると階下の水漏れや、構造上のトラブルに発展しかねません。落ち葉やごみ等がたまることも考えられますので、常に排水口は見えるようにしておくのが良いでしょう。
■ 集合住宅などやマンションの場合、壁に穴などをあけると、退去時に元に戻さなければいけませんので、建物自体には手をつけないほうが良いでしょう。ベランダ専用の商品をうまく利用しましょう。
※月刊無料情報誌「アウターネット」2月号より(2007年)