■ 末寺40ヶ寺の名刹
大中里でも青見と呼ばれるところに先照寺はあります。廃寺になっていた廣国寺に、1399年に曹洞宗の純白融清和尚が、浅間大社の大宮司富士成時の帰依を得て、先照寺を建立。富士氏の菩提寺として発展し、歴代領主・武将から外護され、以後約300年の間に40以上の末寺を開山しました。今ではその末寺も7ヶ寺だけですが、山門前を東に延びた参道はかつて大寺であった名残があります。
千光寺 富士宮市精進川
萬松寺 富士宮市元城町
法蔵院 富士宮市白糸
延命寺 富士宮市上柚野
永源寺 富士市岩本
松岳寺 富士市入山瀬
慶昌院 富士市中里
■ 境内
山門をくぐるとすぐ右手に、山本村の吉野郷三郎寄進の六地蔵、山宮村赤池新左衛門寄進の六観音が一列に並んでいます。境内には石造物が多く、風格ある造りの一対の石灯篭や、西国三十三霊場巡り制覇記念の巡拝塔などがあります。
■ 本堂
1665年に建立された本堂(平成19年改築)の大きな屋根は、富士山頂からも見える大中里最大の木造建造物です。今川、武田、豊臣、徳川家と各時代の歴代領主からの朱印状があったと言われ、富士家の位牌や山本勘助の所持品所蔵の文献も残っています。