■　「個に応じた学習支援」と「個に応じた学習指導」の違いについて理解していないと、放課後等デイサービスでの学習支援は方向性を間違えてしまう可能性があります。学習塾でよく耳にする個別学習指導では、マンツーマンで丁寧に教える環境の中で、理解を深め学習したものの定着を目指します。これは一般的なので、皆さんは何となくイメージがわくと思います。では、「個に応じた学習支援」とはどんなものなのでしょうか？
■　まず始めに把握しておかなければならないのは、支援を行う子どもの認知スタイルです。発達に凸凹のある子どもは、とても個性的な認知スタイルを持っている場合が多く、支援者の固定観念の<普通>には当てはまらないケースが多くありますので注意が必要です。
■　学習支援を行うとき、その子が好んで用いる認知活動や様式、方法を知っておかなければ支援は難しいのです。支援者が、この方法がいいと思って提案する学習方略も、認知スタイルが個性的ですと合致せず、子どもをかえって苦しめることになります。認知心理学研究における成果では、子どもの一人一人の学習スタイルや認知スタイルを把握して、適した学習支援を行うことによって最大の効果が得られるという考え方が定着してきています。同じ方略で学習しても定着につながらない場合は、その子に合った支援がされていない場合があります。お心当たりのある方は、是非ご相談下さい。