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2023年 4月【2023年4月号No.241】

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 こどもの人口が減少傾向にある中「発達障害」のこどもは増え続けている。通常学級に在籍する小中学生で、学習面又は行動面で著しい困難を示す小中学生の割合は8.8%。男女別では男子12.1%女子5.4%だ(2022年12月13日文部科学省発表)。これは、10年前に発達障害児が通常級の中に6.5%と発表された時以上に波紋を呼んでいる。この調査は、教育の現場にいる学級担任等の回答に基づく特別な教育的支援が必要な児童生徒の数値である。今、小中学生の教育には何が起こっているのだろうか。

■ ご相談を受ける内容で言うことを聞かないで暴れて困っていると言うお話をよく耳にします。このような時はまず、一種のパニックが起こっていないかどうかを疑います。『パニック』という言葉の持つイメージは、人によって違うと思います。パニックとは『普段と違う出来事や思いに混乱し、行動や感情をコントロールできずにいる状態』とすると、周りの人に対して手や足が出てしまったり、暴言を吐き続ける行動や、フリーズしているような状態も『パニック』です。

■ パニック状態は、一つの表現方法です。想定していないことが起こった場合に、人は、大脳皮質を働かせ、理屈よりも、原始的な部分、つまり無意識的なものを働かせ生き残る可能性を高める行動をとるのです。つまり、パニックは、自分を守るための本能的な行動の表れなのです。

■ また、発達の状態が個性的な場合は、感覚の過敏さの影響も考えます。周りからの情報が多く、感情をコントロールしきれない場合もあります。そのような状態で一方的に怒り続けたり、否定し続けたりすると状態は更に悪化し、二次的な障害も引き起こしかねません。子育ては、こどもの様子や個性に合わせながら育てていく方が理にかなっています。『昔はこうだった』『一般的にはこうだから』と言って、それを無理強いして子育てすると、こども自身も、養育者自身も辛くなります。こどもの発達特性を、『発達障害』としないためにも、是非お早めにご相談ください。
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