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新エネルギー『水素』への期待【2015年6月号No.147】


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■ 新たなエネルギー

日本は、自動車から電力までエネルギーを化石燃料に依存し、その化石燃料はほぼ100%海外からの輸入に頼っています。その結果、天然ガスの輸入が増加し、貿易赤字が拡大しています。そんな中、近年『水素』が新たなエネルギー資源として注目されています。水素エネルギーは、二酸化炭素排出量の削減とエネルギー自給率の向上を一挙に実現できる可能性がある他、地球上で普遍的かつ豊富に存在し、燃焼させても水を生成するだけなので、極めてクリーンなエネルギーと言えます。こうしたことから、世界各国で国を挙げた取り組みが行われており、新たなエネルギーとしての活用が期待されています。

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■ 水素エネルギーの特徴

 水素は、様々な方法で製造が可能な他、常温・常圧下で貯蔵・輸送が可能な点や酸素との化学反応を利用して発電できるなどのメリットがあります。現在、一般的な水素の用途は二つあり、ひとつは燃料電池自動車、もう一つは家庭で広く使われている燃料電池「エネファーム」です。

■ 実現に向けて

 エネファームや燃料電池自動車も、大量に普及させるためにはコストダウンが不可欠です。同時に、水素の製造コストも低減させ、飛行機や船でも使えるよう、用途を広げていかなければなりません。さらに、水素発電も火力や原子力に代わる未来のエネルギー源として有望視されています。水素エネルギーは、未来のエネルギー供給体制を大きく変えるものとして注目されていますが、インフラの整備など課題も山積みです。