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身近な絶滅危惧種【2014年3月号No.132】


■ ミノムシ

 枝に垂れ下がっている姿を見た事がありますか?蓑の部分をはがし、細かく刻んだカラフルな紙と一緒に入れておくと、その紙で蓑が作られるという実験をした人もいるのではないでしょうか。また、シート状にした蓑を何枚も縫い合わせてお財布にするとお金が貯まるとも言われています。しかし実際は、園芸果実や植木を食べてしまう害虫です。そこで中国がミノムシだけに寄生する外来種、オオミノガヤドリバエを導入した結果、日本にもその虫が侵入し絶滅に追いやったのです。

■ ゲンゴロウ

 日本では130種類以上いるといわれている水生昆虫です。水田や池にいるイメージですが、地下水にも生息します。一部の地域では食用にされるほど多産していました。農薬による水質汚染はもちろんのこと、近年はブラックバスやアメリカザリガニによる外来種の被害が深刻化しています。東京都ではすでに絶滅種なのです。

■ イチョウ

 実は氷河期に一度、絶滅しかけました。ところが中国でかろうじて生き延びていたものが日本に渡来したとされ、別名『生きた化石』とも呼ばれるほど、昔から存在しています。さらに県や市の木として指定されていたり、銀杏を食べたり、街路樹でもおなじみなので意外でしょう。しかし現存しているものは人によって増えたもので、野生下ではすでに絶滅しています。

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