金唐和紙の祖として知られ、染色工芸、日本画作家でもあった後藤清吉郎氏(一八九八〜一九八九)は、手漉和紙の静岡県指定無形文化財保持者に認定され、地域の文化振興に多大な影響を及ぼしました。平成二十年七月、故後藤清吉郎氏の工房兼住宅を活用した『後藤清吉郎資料館』が富士宮市豊町にオープンしました。
■ 富士宮市に来住
大分県出身で、戦前から染色家として活躍された後藤氏は、東京や京都で日本画・洋画・デザイン・染色などを学びました。千葉県鴨川から富士宮市に転居したのは、終戦直前の昭和二十年のことでした。
■ 手漉和紙
富士宮市に来住してからは紙漉きの研究をし、駿河半紙を復活させました。また、和紙工芸の発展に大きな功績を残し、型染・ウルシ・印伝・金唐革紙等を応用した新分野を開拓。昭和五十三年には、手漉和紙の静岡県指定無形文化財保持者に認定されました。
■ 資料館
後藤氏の工房兼住居としていた資料館は、金唐和紙や型染絵の作品の他、紙漉き道具などが展示されています。運営サポーターという形でボランティアも募集していますので興味のある方はお問い合わせください。
後藤清吉郎資料館(富士宮市豊町4番2号)
問合せ先:0544-26-5230(土日)後藤清吉郎資料館運営サポーターの会
※平日の問合せは富士宮市教育委員会教育文化課(0544-22-1187)へ
開館日:土曜・日曜(10:00〜16:00)
入館料:無料
駐車場:有り