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人生攻略のてびき【2021年2月号 No.215】File.0009

       自由を手に入れるための
          たった一つの方法

 皆さんは「自由になりたい」と思ったことはありませんか?人生を攻略する上で、自由を手に入れることは、とても大切な事柄の一つです。そこで今回は、自由を手に入れるための方法について考えてみましょう。
自由とはいったい何か?

 人として最も大事なことは『自由独立』であると生涯説き続けた福沢諭吉は、自由を『自由在不自由中(自由は不自由の中にあり)』と定義づけています。ちなみに、やりたくないことはやらず、やりたいことだけをやる事は『自由』とは言わず、『放縦(ほうじゅう)』といいます。もちろん、やりたいことだけをやる自由は誰もが持っている権利ですが、その権利を行使するには、義務を果たさなくてはなりません。つまり『自由とは、様々な義務や制約を超越した時に用いる権利の行使』と言えます。

自由は不自由の中にしか存在しない

 私は昔、テレビCMの作曲の仕事をしていました。テレビCMは15秒のものが多いのですが、その15秒間に、広告主が求める課題を解決する要素を全て入れなくてはいけません。映像は1秒間に30コマですから、30分の1秒単位で細部に及ぶ編集がおこなわれます。それに伴って音楽にも様々な要求が与えられます。また、プロデューサーやディレクターをはじめ、多くの人が関わりますから、自由なんてどこにもないように感じます。しかし、がんじがらめの制約の中でどう遊ぶかがCM音楽の作曲の醍醐味なのです。自然界では、日向には草が生え、日陰には草が生えていません。木々は、陽のあたる場所、陽のあたる場所へと枝葉を伸ばします。これらは、不自由さの中に自由を求めた結果です。私たちの暮らしが便利になったのも、不自由さの中で自由を求めた結果なのです。

自由=イノベーション

 こう考えて行くと、自由はイノベーションとよく似ていることに気づきます。イノベーションとは、モノや仕組み、サービス、組織、ビジネスモデルなどに新たな考え方や技術を取り入れて新しい価値を生み出し、社会にインパクトのある革新や変革をもたらすことを意味します。つまり、自由を手に入れるには、自分自身をイノベーションしていく必要があります。

イノベーションの原動力

 日本は、イノベーションが起きにくい国と言われています。単一民族で、貧富の差も少なく、安全な社会環境に、ほとんどの人が本当の不自由を感じていないからです。一方、中東の小国であるイスラエルは、世界的なイノベーションをリードし続けています。これは、イスラエルを建国した『ユダヤ人』の存在が大きく影響しています。ユダヤ人の人口は世界の0.2%にしかありません。しかし、ノーベル賞受賞者の20%以上を占めることでも知られています。金融やビジネスで、世界有数の存在感を放っていることから『ユダヤ人が世界を支配している』といった陰謀論もよく聞きます。ユダヤ人は、離散と迫害の歴史でイノベーションを起こし続けなければ、自分達の存在が危うい環境におかれていました。つまり、イノベーションを起こす必要性があったのです。

セルフイノベーションの起こし方

 自由は不自由の中にあり、自分自身のイノベーションが必要不可欠であることはわかりました。では、いったいどうやったら自分にイノベーションを起こすことができるのでしょうか?ビジネスコンサルタントの大前研一氏は、人間が変わる方法について次のように言っています。

 人間が変わる方法は三つしかない。
①時間配分を変える
②住む場所を変える
③付き合う人を変える。
 この三つの要素でしか人間は変らない。もっとも無意味なのは『決意を新たにする』ことだ。

本当の自由を手に入れる方法

 もうおわかりだと思いますが、自由を手に入れるためには、不自由な環境に身をおく以外に方法はありません。そのための一例として、プチ断食などで意識的に空腹状態を作ったり、丸一日スマホの電源を切ったりしてみましょう。また、エアコンはつけない、休日は車を使わないなど、日常に不自由さを取り入れていきましょう。意識の変革とともに、本当の自由を感じられるようになるはずです。ちなみに私は、未だにガラケーを貫いています。iPadやMacBookは使っていますが…
 

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