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ロマンあふれる『旧五十嵐歯科医院』【2017年2月号No.167】


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 今回は、東海道蒲原宿の街道沿いにたたずむ旧五十嵐歯科医院をご紹介致します。
 
■ 和と洋が融合する建物

 蒲原にある旧五十嵐歯科医院は、大正期以前に町家建築として建てられ、故五十嵐準氏が東京歯科医学専門学校を卒業した大正3年頃に歯科医院を開業するにあたり、町家を洋風に改築しました。その後も増築を重ね、現在の洋館の形になりました。外観が洋館ながらも、町家の骨格にガラスと下見板をはめ込み、町家の面影を残しながらも洋館としての造りにしたユニークな点が評価され、平成12年に国登録有形文化財になりました。和と洋が見事に融合した建物に圧倒され、内部空間がどうなっているかを探るべく早速中へ入ってみることに。

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■ 内部空間

 1階部分は、外観からは想像できないほど、和の雰囲気が漂っています。通り土間となっているため、町家そのものなのです。和に趣を感じながら、2階へと上がると、ガラス窓から日の光がさしこむ洋風の診療室です。診療室の横には、技工室の他、特別待合室として使用されていたという座敷の部屋があります。特別待合室という事もあり、絢爛豪華な襖が印象的です。

■ 時間を旅する場所

 旧五十嵐邸は、レトロな雰囲気に癒されますが、蒲原宿の街道沿いも、江戸時代にタイムスリップしたかのような街並みで、江戸情緒に溢れています。蒲原宿の散策も合わせてお楽しみください。

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