■ 国境の町
マラッカの夕日を堪能した後、マレーシア最南端の町『ジョホール・バル』でバスを降りた。僕はここから歩いてシンガポールに入るつもりだった。その前に、異国情緒溢れるイスラム教の『アブ・バガール・モスク』観光。そこで知り合った現地人に「歩くには遠いし、治安も良くないからやめておけ。」と言われた事でビビってしまい、バスでの国境越えに計画を変更。
■ シンガポール
シンガポールに入国し、繁華街で安宿を探したが、なかなか見つからず、結構良い値のYMCAにチェックイン。近くの、ボロい食堂で腹ごしらえをしていると、日本人の女の子2人が入って来た。彼女達は、南下して来た僕のルートをこれから北上していくらしく、僕の知っている情報を彼女達に伝えた。旅に関してはいつも助けてもらってばかりだった僕が、初めて誰かの役に立てた瞬間だった。
■ 世界3大がっかり
翌朝、シンガポールの象徴ともいうべき『マーライオン』を観にいったが、実物を前に大きなショックを受けた。思っていたよりもずっと小さかったのだ。後でわかった事だが、マーライオンは『世界3大がっかり』の一つとして有名なのだそうだ。ちょうど旧正月ということもあり、開いている店も少なく、街自体が閑散としていて、二重のショックを受けた。
■ 旅は道連れ
次の日の朝食時、同年代の日本人に声をかけられた。彼は、シンガポールに駐在する父親の所へ遊びに来たそうだ。同年代ということもあり、話がはずみ、2〜3日一緒に旅することになった。予期せぬ出会いに、楽しさが加速していく。