■ ヨーロッパ横断
『アジア横断の続き』を心に誓ってから二年、ようやく旅の準備が整った。前回の続きからスタートしようとも考えたが、ヨーロッパを横断し、アジアへ向かうことにした。そこで、ヨーロッパの西の果てとも言うべき『アイルランド』をこの旅の起点に決定。アイルランドに向かって飛び立った。
■ 出逢い
アイルランドまでは直行便がなく、オランダのアムステルダムで乗り換えなければならない。飛行機に乗り込むと『旅に出る』という実感が湧いてきた。
隣の座席の男性は画家で、ケニアに行き、現地の村でボランティア活動をする日本人の様子や、まちの様子を絵本にするらしい。
更に隣の座席の女性も話に加わる。なんと彼女も画家だった。これから、オランダ、ドイツとまわるらしい。
経験豊かな二人の画家との会話は、これから始まる
『新しい旅』を予見しているかのようで『来た!』という高揚感に包まれた。
■ トランジット
アムスに到着。乗り換えまでには六時間近くあるので、街に出ることにした。右往左往しながら切符売り場を探し、ようやく街までの切符を手に入れた。切符売り場には、飛行機で同席していた女性も並んでいた。街まで出ると言うので、一緒に行くことになった。
■ アムステルダム
水路の街『アムステルダム』は、土地の大部分が海抜より低い。そもそも、アムステルダムの『ダム』は、水をせき止める堰(せき)という意味らしい。水路は市民の生活の場であり、観光の場でもある。主要な交通機関は、トラムと呼ばれる路面電車で、その交通網はヨーロッパでも有数と言われている。
人気のスポットは『飾り窓』と呼ばれる風俗街と、マリファナなどの薬物を扱う
『コーヒーショップ』。歴史を感じる建物が立ち並ぶ綺麗な街並に反して、売春が公然と行われていたり、麻薬の一部も公認されている。それが観光客を呼ぶ目玉となっているというから皮肉なものだ。街の散策も束の間、空港に向かう時間となった。 急げ、アイルランドが待っている!!