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イタリア 【2015年9月号No.150】


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■ フィレンツェでの再会

 映画『冷静と情熱のあいだ』の舞台にもなったフィレンツェ。まず向かったのはもちろん、サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂だ。大聖堂の景観を前に、エンヤの曲が脳裏に流れる。映画のクライマックスと現実とが重なり、不思議な気分に陥った。興奮覚めやらぬ中、宿探しに街をふらつくと、見覚えのある東洋人が露店でジェラートを買っている。「えっ?タケちゃん!」なんと、フランスで別れたタケちゃんとの再会だ。だから旅は面白い!

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■ ローマ

 フィレンツェを一巡し、ローマに入った。ローマの街を歩いていると、至る所に遺跡があり、街全体が博物館のようだ。フォーリ・インベリア通りの終点では、コロッセオが巨大な姿を表す。猛獣と人間との戦いを観戦し、熱狂する古代ローマ人の息づかいが聞こえてきそうだった。『真実の口』に着くと呆然とした。閉まっていて入れない。手を伸ばすが、届かない…。あてどなく彷徨っていると、イタリア人家族に声をかけられた。やけに馴れ馴れしい上に、妙に近づき過ぎ。「やばい、スリだ!」集団スリに囲まれてしまった。緊張が走り、もうダメかと覚悟した瞬間、地元の人が助けに入ってくれ、急死に一生を得た。スリが多いことは知っていたが、まさか自分が的にされるとは思っても見なかった。

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■ ベネチア

 水の都として知られるベネチアでは、運河が縦横無尽に走っている。地上の路地や通りは、迷路のように狭くて曲がりくねっていて、車はおろか自転車も入れない。橋も歩行者専用だ。方向感覚には自信のある僕だが、細い路地に入って迷っ
てしまった。異国情緒溢れるベネチアの街並にすっかり気分を良くした僕は、ちょっと贅沢な夜を過ごすことにした。夕食に食べた7ユーロのパスタの味は、忘れられない思い出だ。ベネチアガラスの置き物をはじめ、欲しいお土産がたくさんあったが、旅での荷物になるので買えなかった。

イタリアは、食べ物も美味しいし、観る所もたくさんあるし、人も良い。でも、スリには注意!