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革命の国『キューバ』【2016年10月号No.163】


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■ 死を覚悟!?

 カンクンの空港では、映画でしか見た事のないような、オンボロのプロペラ機が出迎えてくれた。飛行機に乗るのが怖いと思ったのはこれが初めてだ。威勢の良いプロペラ音が、さらに不安を掻き立てる。祈るような思いの中、死の覚悟を決められないでいたが、なんとか無事にハバナ空港に着陸した。その瞬間の安堵感は生涯忘れられない。後からわかったことだが、この飛行機は、世界の危険な飛行機ランキングの第1位とも言われる飛行機だった。

■ ノー・ガイドブック

 何の情報もないままキューバに入ったので、現地の人からいろいろな情報を教えてもらった。行く先々では皆フレンドリーで、識字率も日本並みに高く、教育に関して言えば、大学までの授業料は無料なのだそうだ。僕の抱いていたイメージとは違い、治安の安定した国で、夜中に一人で出歩いても不安はない。食事はスペイン・アフリカ、さらにアジアの影響を受けており、どれをとっても美味しくいただける。

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■ キューバ音楽

 知り合った現地人に連れられて、ライブハウスに行き、キューバ音楽の洗礼を受けた。情熱的な音楽と雰囲気に圧倒され、すっかり虜になってしまった。ある時知り合った若者と酒場に出かけると、しきりに『モヒート、モヒート』とせがまれた。モヒートが何なのかはわからなかったが、あまりにしつこいので、仕方なくモヒートを二つ注文した。モヒートとは、ラムベースのミント味カクテルなのだが、僕にとっては、思い出深い、ハバナの味となった。

■ 考えればわかる誤算
 ガイドブックを持たない旅は、刺激に満ちあふれていた。革命博物館などの観光もしたが、何より現地人との交流が楽しくて仕方がなかった。中米の旅の目的である『各国でのサッカー体験』もできた。しかし、ハバナでのサッカー体験は想像以上に難しかった。なぜなら、キューバは、サッカーの国ではなく『野球の国』だったのだ…

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