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鹿死木(かしゃぎ)の棚【2011年9月号No.102】


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大淵公園の入口のすぐ南側に『鹿死木の棚』と呼ばれる滝があります。落差は3段合わせて15m程ある滝ですが、普段はほとんど水のない枯れ滝です。いくつかの言い伝えもあり、興味の尽きない秘境と言えます。

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■ 由来

 1194年、源頼朝が上洛と帰還の際、富士山の麓で巻狩り(軍事教練)を決行したといわれています。その時、大鹿が現れ、家来達がこの大鹿を追い詰めたところ、沢の大きな棚の二段棚の大木に引掛かり死んでいたそうです。以来、この棚は『鹿死木の棚』と言われ、現在もその名で呼ばれています。また、大淵という呼び名は、鹿死木の棚の大きな淵に由来していると言われてます。

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■ 行き方

 鹿死木の棚の入口は、正直言って非常にわかりにくく、入口を示す立て札と標識がありますが、立て札の文字は風雨にさらされ、読める状態ではありません。山火事注意の看板を目印に、そのすぐ南を探せば『入口』という小さな標識が見つかるはずです。獣道のような通路をロープづたいに辿って行くと、1分程で滝が見えてきます。現在は水量がほとんどありませんが、水圧で削られたと推測される岩肌からは、当時の光景が想像できます。