■ なぜテロが起こるのか

　頻発するテロ事件。そもそも、テロとはどんな事を意味するのでしょうか？テロとは英語の『テロリズム』の略で、個人あるいは組織が主に政治的な目的で、人や社会を恐怖で支配しようとする行為を意味します。その背景には、宗教や民族、政治的対立による紛争、克服されない貧困、脆弱な統治機構など様々な要因があるのです。つまり、世界で起きているあらゆる問題が解決しない限り、テロは起こり続けると考えられます。人々に恐怖・悲しみをもたらすテロに対し、国際社会でも多国間の枠組みで、幅広い国際協力が進められていますが、根源的解決策は無いと言っても過言ではありません。

■ 増加するテロ

　 米国のテロ問題研究団体は、２０１３年に世界各地で昨年発生したテロ事件は８５００件以上で、死亡者は約１万５５００人とする報告書をまとめました。件数、犠牲者とも過去最高で、２０１１年と比べそれぞれ６９％、８９％の増加となっています。近年、テロの恐怖は、年々加速しているのです。

■ 記憶に残るテロ事件

　2011年９月11日アメリカで起きた、同時多発テロ事件も記憶に残るテロ事件ですが、最近、日本に大きな衝撃を与えたのが、シリアのアレッポで、２名の日本人がイスラム国を名乗る組織に拘束・殺害されたとみられる事件です。テロは、私たちにとっても決して他人事ではありません。一日も早く悲惨な状況から脱し、テロのない平和な世界になることを願います。