函南町に国指定史跡の不思議な横穴群があります。初めて知ったという方も多いのでは？今回は『柏谷横穴群』の不思議発見！

■ 横穴の由来

　『柏谷横穴群』は、古墳時代後期の横穴墓（お墓）で、8世紀末頃には火葬骨を納めた例も認められています。古くから『柏谷百穴』と呼ばれており、東西600メートル、南北250メートルの範囲に総数約300基推定される県内最大規模の横穴群です。丘陵の斜面を横に掘って作られ、玄室と呼ばれる部屋に遺骸を納め、その入り口を閉塞石と呼ばれる石でふさぎ、死後の国である黄泉の国と現世を分け隔てたと言われています。また玄室内には土器・装飾品・武具・馬具などの副葬品も一緒に埋納されたそうです。

■ 柏谷公園

　柏谷横穴群は、柏谷公園の敷地内にあります。面積6.2ヘクタールの整備された園内には、イベント広場、多目的広場、子供広場をはじめ、登呂遺跡をモデルにした弥生時代の竪穴住居と高床倉庫が展示されています。横穴群と合わせて古代の歴史に親しむ事ができるのも、他の公園では体験できない魅力のひとつと言えるでしょう。取材当日は晴天に恵まれ、家族連れやボーイスカウト達が『学・遊』を各々に楽しんでいました。

■ 函南町の魅力

　函南町には他にも国指定史跡や天然記念物等、周知されていない観光スポットがたくさんあります。この機会にぜひ、函南町を訪れて新たな穴場を探してみては。