前回は、私たちの食と命の根源であるたねが、実は企業と海外に依存しているという現実をお伝えしました。たねを取り巻く環境が持続可能ではないということは大きな危機ですが、未来へ向けての様々な持続可能な目標（SDGs)には、たねのことは一切入っていないのですよね。海を守る目標を掲げておきながら、全く逆行する汚染水の放流を長期間行ってしまう矛盾も切ないですね。
そんな中、Seedおじさんの仲間たちが立ち上がって、本当の意味での「オーガニックなまちづくり」をしよう！と動き始めました。私たちの意味するオーガニックとは、農薬や化学肥料を使用しない食材の事だけではなく、自然環境の保全及び蘇生、生物多様性、地域の循環、健康な生活、健全な社会など、幅広い意味での持続可能な未来への道筋を目指した人間のあり方や心（ハート）を言います。

　これを多くの皆さんに伝えていくために、富士山の麓でオーガニックなイベント「オーガニックサミット」が開催されることになりました（10月28日開催）。このオーガニックサミットでは、オーガニックの本質を深く考え、感じ、この美しい地球に生きる私たちの命の輝きを未来へ繋いでいくための道筋をみんなで探って行きます。もちろん、たねから持続可能な未来をSeedおじさんと考える場もありますよ。その場では、たねの交換会やたね蒔き体験も予定しています。たねの交換会はたねをお持ちでない方でも、家庭菜園やプランターなどでたねを蒔いて未来へ繋げる心のある方なら誰でも参加できます。もちろんたねをお持ちの方は自慢のたねたちと一緒にご参加下さい。そして、交換し合い、繋がり合い、多様性豊かな未来へと私たちの手で繋いでいきましょう。

　たね蒔き体験はポットにたねを蒔いて、持ち帰って育てていただきます。お子さんとご一緒に体験してみて下さい。たくさんの気づきとメッセージをたねが与えてくれる事でしょう。

　小さな一粒ですが、みんなで蒔いてみんなで繋げば何万倍にも無限にも増えるのです。1人では何も出来ないと思うことも、たねを一粒蒔くことで、真の持続可能なオーガニックな未来へと繋がっていくのです。