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スイス


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■ インターラーケン

 イビザ島からバルセロナに戻ると、たけし君はニース、僕はインターラーケンに向かった。インターラーケン(湖の間)は、スイスのベルン州にある町で、その名の通り、トゥーン湖とブリエンツ湖の間にあるベルン高地観光の拠点だ。人口六千人に満たない小さな町の住民は、ほとんどがドイツ語を話す。僕は、かたことのドイツ語で、ヨーロッパで一番標高の高い駅『ユングフラウヨッホ駅』までの往復チケットを買った。

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■ ユングフラウ鉄道

 列車は、日本で最も急な勾配区間の三倍もの傾斜を登って行く。ユングフラウ鉄道は、スイスでも人気の高い登山鉄道で、ダイナミックな景色を楽しむことができる。ユングフラウヨッホまでは、多くのトンネルを抜けて行くのだが、右手に広がるアルプスや山塊、氷河の眺めを満喫するためにも、進行方向右側の座席に座るのがベター。

■ アイガーの覗き窓

 アイガーのトンネル内では、二回の停車ポイントがある。そこには、映画や小説などでもたびたび登場する有名な『覗き窓』があり、アイガー北壁からの眺めを体験することができる。天界から、遥か彼方に広がる下界を覗くと『高額すぎる電車賃』の理由がやっと理解できた。

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■ ユングフラウヨッホ

 ユングフラウヨッホ駅は、標高三四五四メートルの位置にある。なんと富士山頂級の高さにあるのだ。さらに百メートル上のスフィンクス展望台に登ると、世界遺産としても有名な『アレッチ氷河』を見おろすことができる。ヨーロッパ最長の氷河は、巨人がスキーを楽しんだ跡のようだった。あまりの寒さに売店に逃げ込むと、売店の横に赤いポストを発見。富士山五合目郵便局との姉妹提携記念にポスト交換をしたのだそうだ。地元と、ユングフラウヨッホとの距離が一気に縮んだ気がした。

 帰りの電車で現実に戻った僕は、早速イタリア逃亡計画を立てた。スイスの物価はあまりにも高く、貧乏旅行の僕には酷すぎた・・・