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山宮浅間神社【2017年12月号No.177】


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 富士山本宮浅間大社の元宮である山宮浅間神社。古代から聖域とされてきた場所だけに、専門家からの認知度は高く、村山浅間神社に優るとも劣らない『日本有数のパワースポット』として知られています。また、浅間大社も含め全国に、約一三〇〇社ある浅間神社で最も古いと考えられています。
 
■ 概要

 富士山本宮浅間大社の社伝によると、平安時代初期に、山宮の地から現在の大宮の地に社殿を移したと伝えられています。この伝承からも浅間大社と山宮浅間神社とは密接な関連を持っていたことがよくわかります。

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■ 本殿のない神社

 山宮浅間神社には本殿が無く、そこに結界があるだけです。理由は「本殿を造ろうとすると風の神の祟りがあるので本殿を造ってはいけない」と言われているからです。実際に、度重なる大風に本殿建設を断念したという伝承が残っています。 

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■ 祭祀遺跡

 遥拝所の周囲からは、鎌倉から室町時代を中心としたカワラケと呼ばれる神事のために使われた素焼きの破片が多く見つかっています。山宮浅間神社は、浅間信仰の根源を示す極めて重要で、特徴的な形態を示す祭祀遺跡です。

■ 山宮浅間神社(富士宮市山宮740)

 浅間大社の社記によると、日本武尊(やまとたけるのみこと)が東国の賊徒を征伐するため駿河国を通られた際、賊徒の野火に遭われました。尊は、富士浅間大神を祈念して窮地を脱し、その賊徒を征伐されました。その後、尊は山宮において篤く浅間大神を祀られたと伝えられています。