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「たねから見える私たちの未来」No13-250


2024-01


 前回はゲノム編集の技術についてお話ししました。
 

 人間の都合だけで遺伝子を破壊することが「編集」なのか?自然界や私たちの食の安全性は大丈夫か?Seedおじさんは疑問と不安を抱えています。安心するにはあまりにも不自然すぎるのです。

 ところが日本政府は、ゲノム編集は遺伝子組み換えとは違い自然界に起きることと同等であるとして、食品としての安全性の審査も表示する義務も不要とし流通させ始めました。ゲノム編集技術は医療技術から始まっています。医療や研究に使われるのはまだ理解できますが、本当に安全かどうかが未知の技術を私たちの健康に直結する食品に使用し、しかも表示もしないとは驚きです。国が国民の方を向いていないことは明らかですね。国のシナリオはこんな感じです。ゲノム編集は今後非常に儲かる技術であり、世界に先駆けて広めたい、そのため国を挙げて取り組み、早期に社会に根付かせよう。それも国民がよくわからないうちに。

 最近では、人口増加問題や気候危機問題から来る私たちの食の問題を解決する技術であると、SDGsの位置付けにもして広報されているのを目にします。更には、小学校にゲノム編集トマトの苗の配布を計画したり、教育資材としての本を作成したり、子どもたちから洗脳しようとしているとしか見えないやり方をしているのが現実です。
それに対し全国各地で、お母さん方を中心に、ゲノム編集トマトの苗を受け取らないで、ゲノム編集食品を給食に使わないでという署名活動などの反対運動が行われています。

 私たちは既に、物質の核をいじって、原発という最大の負の遺産を未来へ残すことになりましたよね。あの技術もかつては絶対安全だと信じられていました。しかし実際は違いましたね。冷却は遥か未来まで続き、冷却水の海洋への放出で海を汚染し続けることでしょう。そして今、私たちは生き物の核をいじっているのです。再び、これは安全だと称して。何かが起きても誰も責任は取れないのです。そして何か起きてからでは完全に遅いのです。予防原則が重要です。この地球も、人間中心主義には限界を迎えているのですから。