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発達  色とりどり


把握反射
当施設では学習指導を行っています。
学習指導と言っても、福祉施設で行う学習指導は決して、学習塾と同じではありません。
発達障害の児童対象の学習指導ですから、体の発育と学習する力との関係性を引き離して考えることは出来ないのです。


赤ちゃんの手や足に触れると、きゅ~っと丸まる動きが「把握反射」です。
かわいいこの仕草は、実は本人が意識して掴んでいるわけではありません。
何かが触れると、無意識に掴む動作をしているだけなのです。
この動作を繰り返すことによって、手や足が機能的に動かせるようになります。
この反射は、手と目の協調、左脳と右脳の協調に大事な反射です。
これが残っていると、肩が緊張し、手と肩を別々に動かすことができず、手の動きのコントロールが難しくなります。
そのため、字を書くことが困難になったり、鉛筆を強く握ってしまう、筆圧のコントロールができないなどの弊害につながっていきます。
また、友達と上手にコミュニケーションが取りづらかったり、学習に遅れが出るなどの、発達に困難さを抱える子供たちの背景には、このような、身体感覚の未発達さが原因の一つといわれています。

身体感覚が未発達だからといって、諦めることはありません。
この『把握反射』は、繰り返し触れることで改善していきます。
子供が自分の手や足を意識してできるような遊び(テレビゲーム以外)をおこなうことや、大人が愛情をもって触れることも効果的です。
大切なのは、心地よさを感じることです。
あくびが出てしまうようなさわりかたをしてあげてください。
ゆっくりゆったり行うことが、一番のコツです。


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